「成功する人は朝型」から考える、朝活から成功への道のり

ビジネス書や自己啓発本を読んでいくと、大抵の本で「規則正しい生活」を、さらには「朝の時間」を大切にするように述べられています。

お金を貯められる人は総じて早起きだ。

「なぜかお金が貯まる人」がやっていること』より

確かに「朝の時間」というのは作業効率もよく、成功へのステップになるのでしょうけれど、それらの書籍に書いてある内容だけでは、正直イメージしづらい。

「朝に仕事をする」「朝に将来の為の勉強をする」

成功までの過程としては、どれも抽象的です。

そこで本記事ではいくつかの書籍を取り上げて、朝活を成功へ繋げるための道のりを追求してみます。

なぜ朝なのか?

そもそもなぜ朝の時間帯がそれほど重要なのか。

当記事をご覧になっている方の多くは既にそういった書籍を読まれていることと思いますが、そうではない方の為に広く一般に言われている朝時間の有用性を紹介しておきます。

邪魔されない

いきなりですが、テレビ番組って何時から何時までやっていますか?

放送局にもよりますが、だいたい朝の6時ぐらいから翌朝4時ぐらいではないでしょうか。

それも朝やっている番組というのは主に情報系の番組で、夜のゴールデンタイムに放送されているようなバラエティ番組はほとんどやっていません。

なぜ朝はそういった番組が少ないのか。それは見る人が少ないからです。

つまりその時間帯に活動している人が少ない、あるいはそういったバラエティ番組を見るような人が少ないとも言えます。

活動している人が少ないという事は、それだけあなたに影響を及ぼす要因が少ないという事です。

家族しかり、友人しかり、その他テレビなどのあなたを妨害してしまう誘惑がない状態です。

つまり「誘惑に負けやすい」と考えている人にとっても、朝という時間帯は作業に集中しやすい時間帯なのです。

リセットされている

脳科学に関しては権威である茂木健一郎さんのお言葉を拝借しますが、前日の記憶は寝ている間に整理されます。

その為、朝という時間帯は新たに物事を記憶する(あるいは脳に植え付ける)のに最適な脳の状態が出来上がっているのです。

眠っている間に記憶が整理されていますから、脳がクリアな状態になっています。そのため、朝は脳がパワーを発揮しやすく、何かクリエイティブなことをするのにはもってこいの時間帯なのです。

脳を最高に活かせる人の朝時間』より

加えて、これは前日の夜寝る前に一工夫する必要がありますが、気持ちの面でもリセットされている状態と言えます。

総合して、心身ともにゼロのスタートラインに立つことが出来るのです。

ただし、朝活を有意義なものにしていくためにはゼロのスタートラインではまだ少し物足りなくて、可能な限りポジティブな状態でスタートさせることがベストです。

気持ちがいい

朝きっぱりと目覚められた時って気分がいいですよね。

これはレム睡眠・ノンレム睡眠からなる睡眠サイクルと寝起きのタイミングがうまく合致した時に起こるものですが、その他にも「朝が気持ちいい」と感じる瞬間は無いでしょうか。

脳科学の権威である茂木健一郎さんの書籍『脳を最高に活かせる人の朝時間』の言葉をお借りすると、

太陽の光を朝イチバンに浴びることで、脳の覚醒を促すホルモンである『セロトニン』の分泌が活性化され、心身のバランスが整えられています。

脳を最高に活かせる人の朝時間』より

さらに、

大切なのは、「朝が来た。今日も一日頑張るぞ。」という前向きなメッセージを脳はもちろん、全身に送ることです。

脳科学的な知見で説明すると、脳の『松果体』という部分がそれを察知して「朝が来たんだ」と判断し、睡眠ホルモンの『メラトニン』の分泌を停止するように脳へ指令を発します。こうして脳の覚醒度を一気に上げることで、スッキリと眠気が抜けて1日の好スタートが切れるのです。

脳を最高に活かせる人の朝時間』より

という事になります。

補足しておきますが、「朝が来た」というメッセージは主に太陽光を浴びるコトを指しています。

上記で挙げたのは内的要因ですが、外的要因ももちろんあります。

朝の時間帯は、夜に冷やされた地面や建物、木々などが太陽で温められ、朝露が生まれます。そして朝露が蒸発する過程で、大気中に大量のマイナスイオンが発生することになります。だから朝の空気は新鮮で、清々しく感じられるわけです。

「寝る前30分」を変えなさい』より

特に、冬の朝の空気なんて最高ですよね。…私だけですか?

サーカディアンリズム

コチラは余談になりますが、睡眠の質そして朝活を考えるうえで知っておくと役立つ知識を紹介しておきます。

人間の身体には体内時計が備わっており、それを『サーカディアンリズム』と呼びます。

このサーカディアンリズムに関して、書籍から言葉をお借りすると、

じつは、人間の身体は何もしないで放っておくと、体内時計がいつの間にか約25時間の周期で刻まれることがわかっています。つまり、約1時間の”ズレ”が知らず知らずのうちに生じているのです。

脳を最高に活かせる人の朝時間』より

そして、

体内時計がどんなにズレていても、朝に太陽の光を浴びるとリセットされます。わたしたちが生理的には約25時間というサーカディアンリズムをもっていながら、24時間の生活を送っていけるのは、このリセット効果のためなのです。

「寝る前30分」を変えなさい』より

つまり、朝イチバンに太陽の光を浴びることが、身体のリズムを整える最良の方法なのです。

朝早く起きるためには?

朝の時間帯がいかに有用なものであるかを述べたところで、次は実践的なお話です。

「朝の時間を活用すべきと分かってはいるが、起きられない…」あるいは「目が覚めてもやる気が出ない」といった思いを持たれる方もいるのではないでしょうか。

それ、実はちょっとしたことで解消できてしまうんです。

前日の心がけ

「朝起きられない」という方は寝る前の習慣を見直してみてはいかがでしょうか。

寝不足という状況は疲労回復という目標を達成できていないからこそ感じるモノであり、目標の達成(疲労回復)には量と質が大きく関係してきます。

量に関しては個人差があるかもしれませんが、私は例え4時間の睡眠でも充分活発に活動できていた経験があるので、最も重要なのは質と考えています。

一般的に睡眠の質を向上させる方法として言われているのは、食事のタイミング、入浴の温度やタイミング、寝る前の飲食物や喫煙の制限などですが、せっかくの機会なので「あ、これ面白いな」と思った内容を紹介しておきます。

それが『「寝る前30分」を変えなさい』で提唱されている『入眠儀式』です。

入眠儀式とは

眠気を誘うためのルーティーンと言い換えると分かりやすいでしょうか。

例えばこれまで歩んできた人生を振り返ってみて「これやると寝ちゃうんだよな」とか「これやってると眠くなってくる」というパターンってありませんか?

夜更かしからの寝落ちは良くないですが、例えば難しい本を読んでたら眠くなってきた、とかそんなレベルです。

入眠儀式を行うメリット

全く科学的根拠の無い持論なのですが、入眠儀式を行うことによって自分の身体に「あ、寝ようとしているんだ」と思わせられると考えています。

パソコンに例えると分かりやすいかもしれませんが、起動中のパソコンをシャットダウンするときにいきなり電源プラグをコンセントから引き抜いたり、電源ボタンを押す人は…いませんよね?

必ずシステム内のシャットダウンボタンを押して、シャットダウンするかと思います。

パソコンはこの間、起動していたプログラムなどをシステムが想定する形で終了させ、電源を落とせる状態へと移行します。

脳もこれと一緒で「寝ようとしている」ボタンを押してあげることで、休息の為に機能の一部を徐々に停止させながら完全な休息の状態に移行できるのではないか、それが睡眠の質の向上につながるのではないか、という理論です。

目覚めてもやる気が出ない

睡眠の質を向上させたところで寝不足の感覚は解消されますが、やる気だけは睡眠とは別に考慮する必要があります。

せっかく早起きして確保した朝時間なのに、やるべきテーマ(目標や目的)が定まっていない状態では、やる気も起きません。

脳を最高に活かせる人の朝時間』より

朝時間のやる気を出すためには、前日の夜に「朝起きたら、これをやる」という目標を設定しておくことが重要です。

そうすれば「よし、やるぞ!」とまではいかなくとも、「よし、やるか」ぐらいにはなるので、ぼーっとしている時間を短縮し行動に移すことが容易になります。

当日の心がけ

ここまでお読みになって頂いた方は何となく勘付いているかもしれませんが、寝不足を解消したりやる気が起きるように当日出来るコトというのは意外と少ないのです。

まずは太陽の光を浴びて朝の新鮮な空気を吸い、そして作業に取り掛かりましょう。(太陽が出ていなくても太陽のエネルギーは莫大なので、雲の上からも降り注いできていますので、カーテンを開ける、と捉えて頂いても構いません。)

たったこれだけです。

そう、朝時間を確保し、それを有意義な時間にできるかどうかは前日の行動次第なのです。

朝に何をするべきか?

これまで述べてきた内容で、朝の有意義な時間を確保することが出来ました。

しかしまだ時間を確保し、脳と気持ちをリセットしただけに過ぎません。

成功への道のりの次なる一歩は行動することです。

では、この確保した時間でどのようなコトをすればいいのでしょうか。

やりたいコトをやる

結論から言えば、自分が一番やりたいと思うコトをやるのが一番です。

朝の貴重な時間をワクワクすることに使う。以前からずっとやりたくて、手をつけていなかったことにチャレンジしてみる。仕事から離れてクリエイティビティ豊かな過ごし方をしてみる…。

こんな朝時間を過ごせたら最高です。

脳を最高に活かせる人の朝時間』より

極論、それがゲームであっても構わないのです。

ただゲーム大好き人間の観点から言わせて頂くと、ゲームはストレス解消の一環であることが多く、その他にもやりたいことがあるはずなんです。

日々の忙しさの中でストレスを解消することだけに追われているが、それが無ければ本当に手を出したいもの。

逆に言えば、ゲームを長時間やった後になって「あ~、アレやっとけばよかった」と後悔するモノ、ありませんか?

やりたい順が、優先順位だ。

自分の時間が3倍になる 人生を変える時間術』より

やりたくないコトはそれ以外の時間に

朝時間の脳の状態は知識を吸収するうえでも、クリエイティブな活動をする上でも最高潮の状態になっています。

この状態でやりたくないコトを割り込ませるのは得策ではありません。

この記事の主題である「成功への道のり」を歩むには、とにかくこの最高の脳の状態を活用することです。

その為にはより時間を濃密にしていく必要があるのです。

大好きな仕事だけを貪るようにやっていると、必然的に仕事のスピードは速くなる。

自分の時間が3倍になる 人生を変える時間術』より

私がよく使う表現の中に『点と線』がありますが、朝時間の活動は点でいいのです。

それらの点を線に繋げるのは、極論、ふとした瞬間のひらめきであったり、寝ている間の脳の活動に託してしまえばいいのです。

成功への道のり

さて、ここまでで朝時間の確保と、確保した時間にやるべきことについて述べてきました。

次はいよいよ成功へと結び付けていくプロセスになります。

念のため補足しておきますが、ここで言う成功とは私が目指している経済的独立を指します。

情報発信をする

結論から言うと、朝の時間帯に行った活動を自ら発信するのです。

朝の有意義な時間を使って行うのは「極論、ゲームでもいい」と言ったのは、発信する情報としてゲームというカテゴリーは決して悪いモノではなく、むしろ一部の人々の注目を一斉に集めることが出来る可能性を秘めているからです。

今の時代、情報発信により収益を得る方法はYoutubeやブログと幅広く存在しています。

それらの中で、朝の有意義な時間を使って自身が行った好きなコトを発信していくのです。

「好き」と「お金」を繋げるキーワードは「情報発信」だ!

「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる』より

仮に、自分が好きなコトが朝には出来ないモノの場合、この理論が当てはまらないかと言うとそうではありません。

「好き」と「ネット」を接続すると、あなたに「お金」が降ってくる』の著者である立花岳志さん(ブログ:The Third Stage)は大好きなお寿司の情報を発信しました。

お寿司と言えば(魚市場などは別として)お店がやっている時間帯にしか食べることが出来ませんが、その大好きなお寿司の情報を発信することは朝でも出来ます。

何か自分が気に入っているコレクションや趣味の話を、友人が嫌がるほどにまくしたてた記憶はないでしょうか。

好きな事に関して情報発信するというのはそれほど我を忘れて熱くなれるモノなのです。

あなたにとっては当たり前のことでも、他人から見れば「初めての話」ということはたくさんあります。新たな価値なんて自分には提供できないと感じる人もいるかもしれませんが、実はそんなに難しく考えることではありません。

ブログ飯 個性を収入に変える生き方』より

習慣化する

最後に、一番重要なのがこれまでの朝時間の確保から情報発信までの行動を全て習慣化することです。

本文のなかでいくつかの書籍を紹介しましたが、いずれの書籍でも『習慣』という概念が出てきます。

それほど習慣化することには大きな効果があるのです。

習慣化することのメリット

ここまで述べてきた一連の行動ですが、いきなり思い立って実践して、一朝一夕で成果が出るモノではありません。

継続していくことで質が向上し、それに伴って量も増えていく仕組みです。

この継続していくことを習慣化するとどうなるか。

例えばあなたは朝起きてまず何をしますか?

目覚ましを止めたついでにスマホをチェック、すぐに顔を洗う、冷蔵しておいた朝ごはんを電子レンジにかける、喫煙者であればベランダに出てタバコを吸うなど、何かしら行動すると思いますが、それらの行動は意識的に行っているでしょうか?

ほとんどは無意識のうちに行動していることと思います。

つまり、習慣化するというコトは無意識のうちに一連の行動をとることが出来るようになるというコトです。

「続けよう」と考えるとどうしても力んでしまいストレスがかかってしまいますが、「続けよう」とは思わなくても続けられる状態というのはとても楽ですよね。

これが習慣化の最大のメリットです。

朝型がどうしても無理なら

朝型への切り替え手段もいくつか述べましたが、それでも朝型に切り替えられない。

そんな方はいっそのこと無理して朝方になるのではなく、夜型の道を探してみてはいかがでしょうか。

ただし、忘れてはならないのは成功への道のりは会社員時代から始まることがほとんどだというコトです。

夜型の生活をしてしまうと、通勤時間帯に合わせて起床することが辛くなり、会社での仕事にも少なからず影響が出ます。

仕事とのバランスにご注意ください。

参考図書

書き出してみたら思った以上に長い記事になってしまったので、本記事を作成するにあたり参考にさせて頂いた書籍を一覧にしておきます。

商品リンクの方が画像付きで分かりやすいのですが、見た目が面白くないので文字で勘弁してください。

まとめ

「成功する人は朝型」から考える、朝活から成功への道のり
  • 朝は挑戦に最適な時間帯である。
    • 心身ともにリフレッシュされた状態である。
    • 挑戦を妨害するような誘惑の少ない時間帯である。
    • 身体のリズムを整えることにも早起きは最適である。
  • 朝に挑戦するべきは自分がやりたい事である。
  • 自分が挑戦した内容を発信することが成功への一歩である。
  • 早起き・挑戦・情報発信を習慣化することで成功への道のりを歩むことが出来る。

初めて複数の書籍から1記事を作成してみましたが、結構長くなりましたね…。ビックリです。

本記事では情報発信による収益化ブログからの成功をメインに書きましたが、朝の時間帯に行ったコトによっては仕事での成功も収められるに違いありません。

この記事をご覧になっているあなたも、明日から早起きして行動を起こしてみませんか?

以上です。